いじめの認知学校数と認知件数

下記は国立、公立、私立の各小学校の総数と、いじめが発生していることを認知している学校数の比較グラフです。

公立の小学校数は年々減ってきていますが、いじめが発生している学校数は増えています。

特に平成24年以降から数値が増えています。

いじめの認知学校数件数1

いじめの認知学校数と認知件数のグラフ

いじめの認知学校数件数のグラフ

下記のグラフを見ると平成20年頃、小学校1校あたりのいじめの数は1~2件でしたが、平成24年以降3~7件と倍増しています。

私立の先生は公務員ではないため、いじめ等の問題で保護者から訴えられると個々の学校や先生が対応していかなければなりません。

国立や公立の学校の先生は、公務員です。国家賠償法という法律があるため、裁判などにいたっても国や地方自治体が守ってくれます。たとえ、いじめによる自殺や障害を負わせてしまっても損害賠償責任は、ほぼ問われません。

下記のグラフは、そういったことが関係しているのではないでしょうか。

いじめの認知学校数と件数のグラフ

平成24年以降にいじめの数が激増しているのは、大津のいじめ自殺事件が大きく関係しています。(「大津 いじめ」で検索するとたくさんの情報が得られます。)

この事件をきっかけに「いじめ防止対策推進法」が施行されました。いじめに対する取り扱いが以前より慎重に、厳しくなったのではないかと思います。

国立小学校のいじめの認知総数

公立小学校のいじめの認知総数のグラフ

私立小学校のいじめの認知総数のグラフ

(注1)調査対象:国公私立小学校
(注2)いじめを「当該児童生徒が、一定の人間関係のあるものから、心理的、物理的な「攻撃を受けたことにより、精神的な苦痛を感じているもの。なお起こった場所は学校内外を問わない」として調査。
いじめの認知学校数・認知件数 平成20年平成21年平成22年平成23年平成24年平成25年平成26年
学校総数:A(校)国立73747474747472
公立22197219742167721431211662083620558
私立206210213216220221222
22476222582196421721214602113120852
認知学校数:B(校)国立29262522483940
公立7356697277326846110551011811414
私立524551431057483
7437704378086911112081023111537
比率:B/A×100(%)国立39.735.133.829.764.952.755.6
公立33.131.735.731.952.248.655.5
私立25.221.423.919.947.733.537.4
33.131.635.531.852.248.455.3
認知件数:C(件)国立89123274297507427397
公立40545344943652032705116259117688121648
私立173149115122618633689
40807347663690933124117384118748122734
1校あたり認知件数:C/A(件)国立1.21.73.746.95.85.5
公立1.81.61.71.55.55.65.9
私立0.80.70.50.62.82.93.1
1.81.61.71.55.55.65.9
認知していない学校数D(校)国立44484952263532
公立147101487913792143559797104138849
私立152162160170110143135
149061508914001145779933105919016
比率:D/A×100(%)国立60.364.966.270.335.147.344.4
公立66.367.763.66746.35043
私立73.877.175.178.75064.760.8
66.367.863.767.146.350.143.2

(表)いじめの認知学校数・認知件数